アスペルガー症候群 苦手

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苦手なこと知っておいてあげることは大切!

 

大人アスペルガー症候群 苦手

 

アスペルガー症候群の人の特性ですが、その「特性」は「苦手な事」と言い換えることもできます。ただ、それは個人差がありますし、程度にも違いもありますから、全てのアスペルガー症候群の人が全く同じ特性だとは言い切れません。

 

ただ、多くのアスペルガー症候群の人は、似たような特性を持っており、それが原因で似たようなことで困っているのも事実です。

 

そのため、まわりの人達が、アスペルガー症候群の一般的な特性を知ることで、アスペルガー症候群の人が生きやすい環境を作ってあげることができます。そうなれば、お互いにスムーズなコミュニケーションを取ることが出来るようになり、トラブルなども激減するはずです。

 

しかし、アスペルガー症候群のことを詳しく勉強するとなると大変です。

 

ただ、アスペルガー症候群の特性をいくつか知っておくだけでも、アスペルガー症候群の人とのコミュニケーションがかなりスムーズになるかと思われますので、具体的な特性を下記に紹介します。

 

特性または苦手なこと一覧

@主語と述語がハッキリしていなければ理解できない

アスペルガー症候群の子供は、言葉の遅れがないどころか、中には大人が驚くような難しい言葉を使う子供もいます。しかも、大人が読むような難しい本をスラスラと読んで、大人を驚かせる子供もいます。ただ、本当の言葉の意味を理解していなかったり、いくつかある意味のひとつしか理解していない場合も多く、それが原因で友達同士でトラブルになったり、大人を怒らせるようなこともあります。

 

アスペルガー症候群の人は、相手の言葉をそのままの意味でしか受け取れません。そのため、上手く会話のやりとりをできないことが少なくありません。例えば、下記のような会話になってしまいます。

 

A.相手:頑張ってね。
B.本人:何を頑張ればいいの?

 

A.相手:しっかりしないさい。
B.本人:何をしっかりすればいいの?

 

上記のような会話は、その話の流れで何に対して言ってるのか察しが付くモノですが、アスペルガー症候群の人は、額面通りに言葉を受け取ってしまうため、上記のように聞き返したりします。

 

他には、昼休憩は12時からと言われていれば、まわりの人たちの状況などおかまいなしに、休憩に入ろうとします。そして、まわりからイヤミを言われても、何故そのようなことを言われたのか理解できずにいます。

 

あと、子供の頃であれば許してもらえるようなことでも、大人になるとそうはいかない場合があります。例えば、人間の上下関係を理解しにくいため、上司や目上の人に対してタメ口をきいていまう人もいます。そのため、本人は全く悪気はないのですが、そのせいでトラブルに繋がることも少なくありません。

 

ただ、そのような言葉に関する特性は、直すことが難しいとされています。そのため、「○○と言われたら、△△と返事をする」というような感じで、ひとつひとつ覚えていくしかありません。

A相手の表情から考えや気持ちを察することが出来ない

アスペルガー症候群の子供の中には、人なつっこく大人と話しをしたがる子供もいます。それは、同じ年齢の子供とだと会話がかみ合わず、相手にされなくなることもありますが、大人であれば、多少おかしな会話になっても合わせてくれるため、ストレスを感じずにいられるからだと思われます。

 

ただ、話が合わなくなるのは、アスペルガー症候群の特性が大きく関係しています。それは、アスペルガー症候群の人は、相手の表情を見て、話している言葉以外に含まれている意味を読み取ったり、感情を察したりすることが出来ないからです。

 

そのため、忙しく働いている人にいつまでも話かけたり、相手が興味を持っていないことでも話し続けたりします。これは自分勝手な訳ではなく、相手の表情や口調などから、相手の感情を察することができなため、迷惑がられていることさえ理解できないからです。

 

要するに、アスペルガー症候群の人は、相手の表情を見て、「喜んでいる」「怒っている」「悲しんでいる」「困っている」などの感情を読み取ることが苦手だということです。

 

そのような特性も直せるものではないため、まわりの人が特性を理解して接していく必要があります。

B音に敏感人が多い

 

アスペルガー症候群の人すべてではないのですが、中には音に非常に敏感な人がいます。そのような人は、大きな声で話しかけられると、怒られたのかと感じてしまい、反抗的な態度を取ったり、パニックに陥ってしまう場合もあります。

 

あと、職場で流れている音楽が気になってしまい、仕事が出来なくなる人もいます。工場などでは、大きな音に慣れることが出来ず辞めてしまう人もいます。

 

他には、言葉の種類によっては、過敏に反応してしまうことがあり、命令形の言葉や否定的な言葉で言われると、怒られていると感じてしまうことが多いようです。例えば、「〜しないさい」「〜をやめなさい」「間違っている」「おかしい」というような言葉です。

 

アスペルガー症候群の人は、言動を注意されることがよくあります。これは、子供の頃からですから、成長するに従って、そのような言葉に対して、被害的な受け止め方をする傾向が強くなりやすいのです。それがヒドくなっていくと、職場で被害者意識が強くなり過ぎて、会社を辞めてしまう人もいます。

 

アスペルガー症候群の人に注意をするときは、「〜しましょう」「〜する方が良いのでは?」などと肯定的な言葉で話しかけると、素直に言うことをきくことができます。

C代名詞の理解が苦手

 

アスペルガー症候群の人は、省略した言葉や代名詞の理解が苦手です。例えば、「最近、調子はどう?」と聞かれてても、アスペルガー症候群の人は、何の調子のことか想像できません。あと、「あれ」「それ」「これ」などと言われても、相手が指しているモノを察することができません。そのため、「それを取って」と言われても、自分のそばにあるモノの中から「それ」を察することが出来ずに困ってしまいます。

D考えや行動に融通性がない

 

アスペルガー症候群の人は、時や場所に応じた臨機応変な考え方をするということが苦手です。例えば、朝6時に起きると決めると、出勤する日であっても、旅行先であっても必ず6時に起きようとします。今日は仕事が休みなので、もう少し寝ていようということが出来ないのです。

 

他には、机の上の右側には○○を置いて、左側には△△を置くと決めたら、それを変えることが出来ません。場合によっては、職場で他人の机の上も、勝手に同じようにしてトラブルになることもあります。

 

という訳で、何かをするときの手順などに対して、非常に強いこだわりを持つことが多いため、会社へ行くまでの道順や交通手段なども、状況に応じて変えることが出来ない人が少なくありません。

 

例えば、電車が遅れていても、別の交通機関を使うということが頭に浮かばず、遅刻をしてしまうということがあります。しかし、本人は「自分が悪いのではない」という考えでいますから、遅刻しそうであることを会社に連絡しないばかりか、遅刻をして会社に出社しても、遅刻したことを報告もせずにいるためトラブルになることもあります。

 

このような融通性のない「こだわり」は、アスペルガー症候群だけでなく、自閉症全般によく見られる特性です。

 

アスペルガー症候群の人は、いつも通りでないと不安になるため、上記のようなことが起きてしまいます。それを防ぐには、「電車が遅れた場合の対応方法」などを具体的に紙に書いて、いつも持っておいてもらうなど、まわりの人がひとつひとつ教えておく必要があります。

E同時に2つのことをするのが苦手

 

アスペルガー症候群の人は、2つ以上のことを同時にこなすことを苦手としています。そのため、話を聞きながらメモを取るということが出来ません。例えば、職場で電話を受けても、相手の話を聞きながらメモを取るということが出来ず、相手の名前しかメモが取れなかったり、全くメモを取っていないという場合もあります。

 

そのため、職場では「電話を受けたら○○さんに代わる」というルールを作って対応するしかありません。

 

あと、アスペルガー症候群の人は、スポーツが苦手な人が多いのですが、それは頭の中でルールを確認してから、次の動きに移ろうとするとき、体が複雑な動きについていかないからです。ほとんどのスポーツは、瞬時に判断して行動するだけでなく、相手の動きを先読みしなければいけないことも多いですから、どうしてもスポーツは苦手になってしまうのです。

 

しかし、水泳などのように、ルールが単純で1人で出来るスポーツは好きだという人は結構います。

F記憶は得意!しかし想像することは苦手

 

アスペルガー症候群の特性として、素晴らしい記憶力があります。これは小さい頃から発揮されますので、難しいことをスラスラを喋りだし大人を驚かせることもよくあります。そのため、本人の興味があることに関しては、学ぶ力や記憶する力が強く発揮されますので、「アスペルガー症候群 = 天才」という捉え方をしている人が多くいます。

 

しかし、書いてあるモノをそのまま記憶することは得意でも、想像力を働かせることは苦手ですから、1つの方法で解決できないようなモノに関しては、全く出来ないということが少なくありません。そのため、学校の教科で、暗記型の教科は得意でも、答えが一つとは決まっていないような作文などは苦手な人が多いと言えます。

 

ただ、好きなことに対しては、凄い集中力を発揮し、しかもその集中力を持続させることが出来ますので、有名な芸術家や歴史に名を残した天才と言われた人の中には、アスペルガー症候群だったのではないかと言われている人は大勢います。

 

いずれにしましても、そのような特性は、大人になってからも変わることはないため、向いている仕事と向いていない仕事がハッキリと分かれます。

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アスペルガー症候群の対応方法

アスペルガー症候群

アスペルガー症候群は、一朝一夕で簡単に改善できるモノではありませんが、まわりの人達の支援によって良い方向へ導くことができます。根気も忍耐も必要にはなりますが、ゆっくりで構わないので一歩ずつ一緒に歩んであげて下さい。

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