アスペルガー症候群 診断 基準

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初めての受診

 

アスペルガー症候群 受診

通常、子供と多く接しているのは母親です。そのため、母親と父親の見方が違う場合があります。母親が子供の気になる部分を指摘しても、父親は「子供なんだから…」と大したことないように思ってしまう場合があります。従いまして、受診する前に夫婦でよく話し合っておき、現状を互いに理解しておくようにして下さい。

 

初めて受診する場合は、医師に現状を正確に伝えるために、小さい頃に気になった点(生後半年経った頃でも、あやしても笑わなかった…など)や同い年の子供と比較した場合の違い、まわりの人に指摘されたことなどをメモして持参するようにして下さい。そのため、育児日誌を毎日つけておくのも良いでしょう。例えば、「言葉」「遊び」「気になった行動」「生活全般」などに項目を分ければ、まとめやすいかと思われます。

 

アスペルガー症候群の診断

 

アスペルガー症候群の診断は、レントゲン写真で判断するような単純なモノではありません。生まれたときからの生活・診察室での行動・医師が言葉をかけたときの反応・言葉の出し方・理解力などを診ると同時に、アメリカの自閉症の国際基準である「DSM-W」がよく使われています。そして、ADHD(注意欠陥多動性障害)・チック障害・トゥレット症候群などの合併の有無も確認します。なお、初診だけで判断せず、しばらく様子を見ながら時間をかけて診断する場合もあります。

 

DSM-Wによる自閉症障害診断基準

@ABから計6つ以上、少なくとも@から2つ、AとBから1ずつの項目を含む。

 

@対人的相互反応における質的な障害で、以下の少なくとも2つによって明らかになる。
  1. 目と目で見つめ合う、顔の表情、体の姿勢、身振りなど、対人的相互反応を調節する多彩な非言語的行動の使用の著名な障害。
  2. 発達の水準に相応した仲間関係を作ることの失敗。
  3. 楽しみ、興味、達成感を他人と分かち会うことを自発的に求めることの欠如。
  4. 対人的または情緒的相互性の欠如。
A以下のうち少なくとも1つによって示されるコミュニケーションの質的な障害。
  1. 話し言葉の発達の遅れ又は完全な欠如。
  2. 充分会話のある者では、他人と会話を開始し継続する能力の著名な障害。
  3. 常同的で反複的な言語の使用または独特な言語。
  4. 発達水準に相応した、変化に富んだ自発的なごっこ遊びや社会性を持ったものまね遊びの欠如。
B行動、興味および活動の限定された反複的で情動的な様式で、以下の少なくとも1つによって明らかになる。
  1. 強度または対象において異常なほど、常同的で限定された型の1つまたはいくつかの興味だけに熱中すること。
  2. 特定の機能的でない習慣や儀式にかたくなにこだわるのが明らかである。
  3. 常同的で反複的な衒奇的運動(複雑な全身の動き・手をバタバタさせたり指をねじ曲げるなど)。
  4. 物体の一部に持続的に熱中する。

3歳以前に始まる以下の領域の少なくとも1つにおける昨日の遅れまたは異常。

  1. 対人的相互反応
  2. 対人的コミュニケーションに用いられる言語
  3. 象徴的または想像的遊び

この障害はレット障害または小児的法海生障害では上手く説明されない。

 

医師によってアスペルガー症候群だと診断された場合、それを素直に受け入れることが大切です。アスペルガー症候群の特性は、診断されたからといって無くなるモノではありません。親が現実を受け入れ、子供が上手く他人とコミュニケーションが取れるように教育しなければ、子供が辛い思いをするばかりです。

 

なお、アスペルガー症候群の診断の基準となるものは、「DSM-W」だけではなく「ICD-10」や「ギルバーク」の診断基準などもあります。

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アスペルガー症候群の対応方法

アスペルガー症候群

アスペルガー症候群は、一朝一夕で簡単に改善できるモノではありませんが、まわりの人達の支援によって良い方向へ導くことができます。根気も忍耐も必要にはなりますが、ゆっくりで構わないので一歩ずつ一緒に歩んであげて下さい。

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